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    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第4回~行政では難しい「インタベンション(介入)」を行い、早期治療につなげる~

    投稿:   更新:2017/04/28

    カテゴリー:離婚・別居 家族関係 育児・教育 特集記事

    ウタリくらぶでは、ひとり親支援活動をしている方へ直接取材をさせていただいています。

    ひとり親サポーター養成講座」に出席し、親のアルコール依存症によるDV被害にあわれたお子さんの経験談をお伺いしたばかりだったので、依存症回復プログラムについてお話をお伺いしたいと、西日本を中心に事業を展開している依存症回復支援団体ワンネスグループさんからお話をお伺いいたしました。(ウタリくらぶ記者・西川明子が担当します)

    第1回目には、取材のきっかけなどのお話、2回目は国内導入を阻む要因について、3回目は広げていくにあたってまずは女性の依存症について知ってほしいということのお話をお伺いしました。(この取材記事は4回に分けて連載いたします。)

    今回は、依存症ということに重要なポイントとなる「インタベンション(介入)」についてお伺いしました。

    行政では難しい「インタベンション(介入)」ができる

    ワンネスグループ「沖縄」・位田忠臣さん(以下、位田):
    インタベンションとは、「介入」という意味です。
    例えば「アルコール依存症」のお父さんがいる家庭で、お母さんは共依存関係になっているので離れられない。
    その場合、お母さんにアプローチしてお子さんと一緒にチームになって作戦をたてて治療につなげていくという方法を取ります。
    インタベンションスキルを専門的にトレーニングを受けたスタッフが対応します。
    もしスキルがないと、お父さんが働きたいといっているといって仕事を探してあげてしまったり、違ったアプローチをしてしまうこともあります。
    依存症がどのような展開をしていくか」を知っていることで確実に治療につなげていきます。

    インタベンション(Intervention)間に入ること、介入すること、調停、仲裁、干渉 という意味。

    ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
    なるほど。
    介入に関してはなかなか行政でもできないですよね。
    でももし間違えば命にかかわる事態になりそうですね。

    位田:
    医師の仕事でもなく、民生委員、保護司、ケースワーカーなどがいますが、どう道筋をつけていいかわかりません。
    ですから、各自治体の中で勉強会を行い、私たちが一緒に行ってケース会議をして、行政側の担当者にも知識と啓発をしています。

    (皆さん真剣な表情で話し合っています)

    ひとり親利用者のケース

    西川:
    ひとり親の利用者さんもいますか?

    位田:
    多いです。
    お子さんがいるけどお母さんが依存症で子育てができなくなるというケースもあります。
    または、結果としてひとり親になってしまったというケースです。
    家族再生もわたしたちのテーマになっていますのでしっかり治療をしていきます。

    西川:
    サイトを見てくれている読者の中には、プレシングルの方もいらっしゃいますので、もし当事者であれば依存症回復プログラムについても知っていただきたいですね。

    位田:
    電話相談を気軽にしていただきたいですね。
    9割は家族が困り果ててくることが多いです。
    費用についても、行政につなぐなどして負担の少ない方法を考えていきます。

    西川:
    ぜひ多くの困っている方、必要とされている方に知っていただきたいですね。
    このたびはお時間を割いていただきましてありがとうございました。

    編集後記

    今回は、「依存症回復プログラム」を提供している団体の活動をご紹介いたしました。
    ひとり親になるきっかけとして、家族のアルコール依存症によるDV被害、ギャンブル依存症による経済的困窮なども多く上げられます。
    また、ひとり親になった後に何らかの依存症になってしまうケースもあるようです。
    子どもを育てていく中で、命の危険や犯罪に巻き込まれるなどの最悪の事態に陥る前に、法的処罰や関係の清算という選択肢のほか、依存症は病気であり、治療することで回復する可能性があるという認知が広がるならば、家族関係が破たんする前に手だてがあるかもしれません。

    また今回の取材を通して、「自立」とは何か、考えさせられました。

    「自立」には主に「身体的自立」「精神的自立」「経済的自立」「社会的自立」の4つがあるとされています。
    子どもは幼いうちは親の世話が物理的に必要であり、自分で身の回りのことができるようになったとしても、生計を立てていけるようになるまで「自立」することができません。
    親は子どもを自立するまで育てていく義務があります。

    その中で、親自身が何かに過度に依存し「自立」していないのであれば、適切に子ども育てていくことに困難が生じます
    もしなにか問題を抱えたとしたら、各分野の専門家の支援を受けることも、子どもたちが自立していけるようになるまで育て上げるために必要なことなのかもしれません。

    しっかり「自立」した先には「自律」があります。
    「自律」とは、自分自身で立てた規範に従って行動することです。
    親自身も「自立」し、さらに「自律」した生活を送ることができれば、そのもとで暮らす子どもたちも、将来そうなることができるのではないでしょうか。

    必要とされている方に情報が届きますように。

    (ウタリくらぶ担当記者・西川明子

    ***

    <ワンネスグループ プロフィール>

    Oneness Groupは様々な依存対象の方の為の治療および社会復帰支援施設の運営を行っています。
    また克服された方のための復帰のお手伝いともなる、雇用支援のための店舗経営なども行っています。
    活動拠点…奈良・名古屋・沖縄・東京(引用:ONENESS GROUPについて

    【ウタリくらぶ内関連リンク】

    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第1回~取材のきっかけ・専門性の高いスキルが必要なプログラム~
    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第2回~国内における依存症回復プログラム導入を阻む問題~
    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第3回~“女性の依存症の問題”を知ってほしい~

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    投稿:   更新:2017/04/28

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