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    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第2回~国内における依存症回復プログラム導入を阻む問題~

    投稿:   更新:2017/04/28

    カテゴリー:離婚・別居 家族関係 育児・教育 地域別情報 特集記事

    依存症、という問題に対しての取組を続けるワンネスグループさんならではの着眼です。

    ひとり親サポーター養成講座」に出席し、親のアルコール依存症によるDV被害にあわれたお子さんの経験談をお伺いしたばかりだったので、依存症回復プログラムについてお話をお伺いしたいと、西日本を中心に事業を展開している依存症回復支援団体ワンネスグループさんからお話をお伺いいたしました。(ウタリくらぶ記者・西川明子が担当します)

    第1回目には、取材のきっかけなどについてお伝えしました。(この取材記事は4回に分けて連載いたします。)

    ***

    国内における依存症回復プログラム導入を阻む、言語の問題、構造上の問題、偏見

    ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
    プログラムを利用するには、受益者負担なのでしょうか?

    ワンネスグループ「沖縄」・位田忠臣さん(以下、位田):
    それはどういった経緯で利用者さんがつながったかによります。
    日本では回復プログラムの質、回復施設の規模ともに、アメリカに比べて20~30年遅れているといわれています。
    例えば、ギャンブルが原因で窃盗を繰り返して逮捕されることがありますが、これに対して刑罰を与えるだけではなく、治療をしましょうということになります。
    ようやく2016年6月から、刑務所に収容するのではなく、施設に入ってプログラムを受けて治療しなさいという国からの裁判命令ができるようになりました。

    [リンク]刑の一部執行猶予 あす制度始動 薬物依存、社会で更生(毎日新聞)
    [PDF]刑の一部執行猶予 あす制度始動 薬物依存、社会で更生(毎日新聞)

    法務省からは自立支援施設、厚生労働省からはディケアという位置づけとなります。
    市町村から利用決定が出た利用者さんの給付金を利用して、または利用者さん自身の負担、もし経済的に困窮している場合は、生活保護の受給を申請をすることもあります。
    24時間体制でスタッフがいる寮や、通所する施設があり、利用者さんの自立を目指します

    西川:
    刑を執行するという罰をあたえるだけではなく、治療をして社会復帰を目指すことを目的とした支援をされているのですね。
    日本が30年も諸外国から比べて遅れているというのは法整備のことなんでしょうか?

    位田:
    依存症回復についての研究がアメリカやヨーロッパで発表されていますので、フィリピンやスリランカなど英語を共用語としている国では導入が早いです。
    日本は翻訳という部分で時間がかかるということもあるようです。

    西川:
    大学の心理学部などでは学んだりされているはずですので、そこから当事者まで下りてくるのに時間がかかるということなんでしょうか?

    位田:
    そういった側面もあります。
    私たちが問題視しているのは、構造上の問題です。
    医師会と精神科医が分かれています。
    医師会のほうは薬剤師会と厚生労働省と一緒になって潤沢な資金もありお薬の開発もできます。
    精神科医のほうは資金面を支援してくれるスポンサーがないのです。
    政治的に薬を売るということが大きな利権になっているということもあり、研究により社会貢献するということで言えばまだ未熟です。
    また、ここ最近はうつ病についての理解がされるようになりまして、以前でしたら「やる気がない」「本人の努力の問題だ」と思われていたのが、病気として認知されて休業補償なども整ってきました。
    依存症についてのそこまでの認識がまだされていません

    西川:
    そうですね。
    日本はそういえば臨床心理士も国家資格ではありませんし、精神医療分野については遅れているようなイメージがあります。
    わたしも大学で心理学を学びましたが、様々な心理療法があるにもかかわらず、臨床で生かされていないように感じていました。

    位田:
    アメリカでは、自分のメンタルクリニックのパーソナルドクターがいるということがステイタスになっていますので、本当に気軽に相談に行けるという文化があります。
    日本ではセラピーを受けているとか、精神科医に通っているということに対しての偏見があります。
    これに関しては、情報発信や啓発をしていかないと変わっていかないと思います。

    西川:
    あとは、健康保険が使えるかどうかということもあるのではないでしょうか?
    医師の診察、薬の処方に関しては保険適用になったとしても、カウンセラーに話を聞いてもらう、心理療法を受けるなどでは自費負担になる。
    依存症の場合は、DVなどの加害者になってしまう場合もあるので緊急性が高いですよね。

    (会議室。ここで様々な話し合いなどをします)

    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第3回~“女性の依存症の問題”を知ってほしい~」に続く…

    ***

    <ワンネスグループ プロフィール>

    Oneness Groupは様々な依存対象の方の為の治療および社会復帰支援施設の運営を行っています。
    また克服された方のための復帰のお手伝いともなる、雇用支援のための店舗経営なども行っています。
    活動拠点…奈良・名古屋・沖縄・東京(引用:ONENESS GROUPについて

    【ウタリくらぶ内関連リンク】

    【取材してきました vol.006】依存症回復支援団体ワンネスグループ:第1回~取材のきっかけ・専門性の高いスキルが必要なプログラム~

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    投稿:   更新:2017/04/28

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