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    【取材してきました vol.023】法テラス札幌:第2回~情報提供は無料で何度でもOK!~

    投稿:   更新:2018/06/21

    カテゴリー:北海道 札幌市 地域別情報 特集記事

    敷居の高い弁護士、ここなら身近で行きやすいかもしれません。どうぞご覧ください。

    ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方についての生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

    今回お話をお伺いしたのは、「日本司法支援センター札幌地方事務所・法テラス札幌」事務局長・三木田憲昭さん総務課主任・松井真美さんです。(この記事は、3回に分けて掲載いたします。)

    ←【第1回~市民の法的トラブル解決のために設置された国の機関~】を読む

    第3回~経済的にお困りの方へ向けた制度~】を読む→

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    無料で何度でも

    ●日本司法支援センター札幌市鵬事務所総務課主任・松井真美さん(以下、主任):
    法律の専門家としてまず皆さんがご存じなのは、弁護士ですが、弁護士に相談に行くことは敷居が高いと感じている方々は多いようです。
    例えば、家族問題の代表として、離婚に関わる法的トラブルがありますが、養育費を払ってもらえなくなってしまったけど、相手に何か言っても怒鳴られるだけだし、子どもを預けて弁護士に相談に行くこともできないから、自分が我慢していればいいかな、とあきらめてしまっている方も多いかもしれません。
    法テラスの情報提供では、無料で法律についての相談を何度でもしていただけますし、民事法律扶助制度では、経済的にお困りの方へ弁護士への相談を無料で相談できる機会を提供しています。

    ●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
    北海道のシングルマザーさんはたくましい方が多く、養育費を払ってもらえなくなっても、その分は自分で頑張って働こうとされてしまう方もいらっしゃいます。
    ですが、一人の力ではやはり限界がありますし、お子さんにとっては、生活や教育費のために必要でかつ、もらう権利があるわけですから、なんとかそこは解決していただく手段はないものかと考えていました。

    ●主任:
    養育費の問題については、払ってもらえなくなってしまったという事に直面してはじめて相談に来られる方もいらっしゃいますが、今は順調に養育費を払ってもらえているけれど、もし払ってもらえなくなってしまったらどうしたらいいかと、事前に知識を身に着けておくために情報提供をご利用いただければと思います。

    ●西川:
    その場合ですと、民間のひとり親支援団体の窓口から、ご紹介いただけるとよいですよね。

    ●主任:
    はい、もちろん関係機関としてお互いに紹介し合うといった連携を取らせていただいています。

    ●日本司法支援センター札幌地方事務所事務局長・三木田憲昭さん(以下、事務局長):
    日本人は、病気になったら医者にはいくという習慣はあるのですが、何か困り事があった時に弁護士のところに行くというマインドがまだ醸造されていないのです。
    社会的な資源として専門家がいるのに、活用する術を持っていません。
    身の回りに弁護士に気軽に相談してみたよ、という方はあまり見たことがない。
    まだまだ、日本の風習や文化、教育の中で、法が身近ではないのです。
    どちらかというと、アメリカ型の司法解決手段にはなじみがありませんよね。
    何とか話し合いで波風立てずに解決しようと考えることが多いのです。
    権利意識を醸造する教育よりも、和をもって尊ぶというようなマインドが強いようです。
    権利や義務についての理解が進めば、何か困ったり迷ったりしたことがあった時に、行政や司法の窓口がそれぞれ用意されていますし、法テラスにも気軽に相談に来ていただきたいのです。
    経験豊かな相談員が一緒に抱えている問題の論点整理のお手伝いをさせていただき、その方の立ち位置はどこか確認をしたうえで、どのような解決策を望まれるのか、次の一歩を踏み出すための心構えや決心を持っていただくことができます。

    ●西川:
    何か困り事があれば、これが原因なんだという確信がなくても比較的アバウトな状態で相談することもできるという事ですね。
    客観的に専門家の方に問題を聞いていただいて、根本的にこれを解決したらいいよねというアドバイスがもらえそうですね。

    ●事務局長:
    問題が、借金・債務であれば構造的にはそんなに難しくありません。
    しかし、家庭問題は複合的な問題が絡まっています。その中に経済的な事情があるかもしれない。
    そこには雇用の問題があるのかもしれない。
    もし家庭内暴力があれば、一歩間違えは刑事事件になりかねないような問題とも隣接しています。
    自分で判断が難しい方もいらっしゃると思うので、これを解決すべきというチェッカーがほしい方には、とてもいい制度だと思います。
    情報提供を受けて、知識を蓄えていただき、ご自身の立ち位置を確認していただくことが出来ます。

    ●西川:
    自分の立ち位置の確認、ですか。

    ●主任:
    法テラスのパンフレットをご覧いただきますと、「ステップ1:情報提供」の段階になります。
    ぜひ気軽にご相談いただいて、この問題については行政に相談すべきですよね、こちらは弁護士さんに相談するとよいですよねと、整理をすることが可能です。

    自主解決に委ねて、決して急かせません

    ●事務局長:
    相談員は決して急かせません。
    ですから、リピーターが多いです。
    決心がつくまで時間がかかることもありますから、今日決めなくても、ぜひ後日また相談してみてくださいとお伝えしています。

    ●西川:
    急かせないで心に寄り添ってくれるというのは、とても心強いですね。
    決断に勇気がいるような事柄において、専門家の後押しが強かったりすると、そうせざるを得ないのでは、と自分がまだ納得していない方向に進まされてしまうことがあります。
    例えば、『ここに相談に来たからには離婚をするつもりなんですね』と言われるとか、『それはDVですから、すぐにお子さんを連れて逃げてください』といった事例です。
    客観的に自分の置かれている状況が、そう言われてしまうぐらい深刻な状態なのだという事を知ることが出来るのは大きな気づきですが、離婚をする、家を出るという決断はとても勇気が必要ですし、すぐに『はい、そうですか』というわけにはいきません。
    情報提供を受けて、自分が納得した時に、自分の歩幅で解決に向かって進んでいかないと、思いもよらない方向に進んでしまうかもしれません。

    ●事務局長:
    法は家庭に入らず、という古い格言がありまして、本来家庭内のことには紛争解決手段としての法律は関与せず、自主的解決に委ねるということです。
    民法は明治時代に作られたもので、口語体になったのも平成になってからです。
    百年以上に亘り機能してきたのは、解釈を上手にしてきたということなのでしょう。今の世の中は、立法当時と比べて人間関係も非常に難しくなり、一昔前であれば、しつけと称した体罰は当たり前の世の中でした。親や学校の先生に、叱られる・怒鳴られる・たたかれることも日常茶飯事の時代もありました。
    しかし、いまでは体罰は大変な問題になります。
    時代、世相をきちんと理解した上で、情報提供をして、その方にとってより良い選択ができるようなお手伝いを心がけたいと思っています。

    ●西川:
    ぜひ、何か困り事があった時には、法テラスの情報提供を利用したいと思いますね。
    こちらは予約が必要でしょうか?

    ●主任:
    情報提供については、予約優先にさせていただいています。
    もし相談員の手が空いていましたら、直ぐにお電話や面談にご案内することが可能な時もあるのですが、もし、地方から来ていただく場合などは確実にお時間を確保したほうがいと思いますので、ぜひご予約をしていただくことをお勧めしています。

    ●西川:
    窓口が開いている時間帯をおしえていただけますか?

    ●主任:
    法テラス札幌は、平日朝9時から午後5時まで対応しています。
    そのうち情報提供対応時間は午前中が9時から12時まで、午後は1時から4時までとなっています。
    もしお電話がつながりにくいときや時間外には、全国的なコールセンターとして、「法テラス・サポートダイヤル」が、平日は午前9時から午後9時まで、土曜日は午前9時から午後5時まで対応しています。

    ●西川:
    法テラス札幌のお電話番号は、このチラシにある050-3383-5555ですね。

    ●主任:
    全国的な法テラス・サポートダイヤルは、0570-078374です。
    またその他に、犯罪被害についての専用ダイヤル、0570-079714があります。

    ●西川:
    迅速に対応できるように配慮されているのですね。

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    <日本司法支援センター法テラス プロフィール>

    住所:[MAP]〒060-0061 北海道札幌市中央区南1条西11丁目1 コンチネンタルビル8F
    電話:050-3383-5555
    平日9時~17時(情報提供業務は16時まで)
    法テラス・サポートダイヤル……0570-078374
    平日9時~21時 / 土曜日9時~17時
    メール:24時間年中無休受付 メールでのお問い合わせについて

    【参考リンク】

    【参考パンフレット】

    【ウタリくらぶ内関連リンク】

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