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【取材してきました vol.010】コトオヤネットさっぽろ・親子ネットさっぽろ:第1回~子どもに会えない『もうひとりの親』の声~

投稿:   更新:2017/08/04

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

今回は、社会的に抜け落ちている存在『もうひとりの親』にスポットライトを当てて、取材をしてきました。もしかしたら、少し衝撃を受ける内容かもしれませんが、『ひとり親』ということへの理解には外せないことだと思います。どうぞご覧ください。

ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方について、支援者においては活動内容について生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ記者・西川明子です。

これまで、主に「ひとり親当事者」または「ひとり親支援」に関わるサービスについて、ご紹介をしてきました。
今回、お話をお伺いしたのは、『もうひとりの親』の当事者がつくる支援団体です。
離婚をした両親のうち、子どもと一緒に暮らしている「ひとり親」のイメージが強いですが、子どもと一緒に暮らしていない『もうひとりの親』が存在します。
その中でも、自由に子どもに会うことができなくなった『子どもと引き離された親』『親と引き離された子どもたち』がいることを知りました。
離婚をしたとはいえ、子どもたちの実の親なのに、どうして「引き離される」ことになってしまうのでしょうか?(この記事は6回に分けて掲載いたします。)

第2回~離婚後の子育てについての社会的コンセンサス、その課題~】を読む→

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取材のきっかけ

取材を担当しているわたしのもとに「子どもと一緒に暮らしていないほうの親の話を聞いてみたい」というご意見をいただいたことをきっかけに、2016年秋に、札幌市で「面会交流学習会」が開催されるというお知らせを新聞で知り、参加しました。
初めて、離婚後に子どもと一緒に暮らしていない「もうひとりの親」を取り巻く様々な問題点について知り、大きな衝撃を受けました。
今回はその学習会を主催していたコトオヤネットさっぽろ」のカタラン菊之進さん親子ネットさっぽろ」の佐々木泰子さんにお話しをお伺いしました。

(素朴で優しそうな空気感をまとっているカタラン菊之進さん)

<面会交流とは>

面会交流とは、離婚後又は別居中に子どもを養育・監護していない方の親が子どもと面会等を行うこと。(引用:裁判所・面会交流調停について

<日本の法律上の親権>

民法第4章親権第819条には、(離婚又は認知の場合の親権者)<父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。>
とあり、単独親権制度を採用しています。
日本では、法律上、婚姻中においてのみ、父母の共同親権が定められており、夫婦が離婚した場合にはこの共同親権を、単独親権にしなければならないのです。
現在では離婚後共同親権については、日本の民法では不可能であり、離婚時には必ず親権者を決定し、片親の親権を剥奪する必要があります。
このため、子の争奪をめぐって夫婦間で熾烈な争いが演じられる例が多いようです。(引用:電子政府の総合窓口e-Gov民法第四章法テラス「親権・父母の両方が親権を共同して行うことは認められていません」ウィキペディア「共同親権」ウィキペディア「離婚後共同親権」
[PDF]一般財団法人 比較法研究センター各国の離婚後の親権制度に関する調査研究業務報告書

コトオヤネットさっぽろ プロフィール

離婚後の共同子育て社会の実現を目指して活動している当事者市民団体です。

<主な活動内容>

離婚後の共同親責任(親権)や子どもとの面会を法制化するための、各関係機関への働きかけ、当事者同士が時間を分け合い、その体験や感情に耳を傾け合うピアカウンセリングによる助け合い、当事者の体験と情報を分かち合ったり、離婚後の共同親責任や面会交流の実現をめざしたニュースレター「コトオヤ」を季刊発行、子どもと会えなくなった親からの相談受付や情報提供、学習会等の開催、家庭裁判所の運用の改善、調停委員や離婚弁護士への意識啓発など、社会への理解を求める啓蒙活動。(引用:コトオヤネットさっぽろ

<連絡先>

電話 :011-863-1377

親子ネットさっぽろ プロフィール

2016年6月より「親子ネット」より支部認定を受け、札幌市を主に北海道内で活動を開始。
地方自治体への陳情活動の他、勉強会の開催、別居・離婚に伴う子供と会えない親の支援(情報提供、相談、ピアカウンセリング等)を行っている。

親子ネットプロフィール>

別居または離婚後の親子が自然に会える社会となるよう、別居・離婚後の親子交流を促進する民法の改正、その実効性を担保する関連法案の成立や公的支援制度の確立を目指します。
また『共同養育』、『共同監護』、『共同親責任』は、離別後の自然な親子交流を担保する重要な概念であり、単独親権制度からの移行を求めていきます。

●活動内容

親子の交流を促進する法律の制定を実現する事業、会報『引き離し』の定期的発行、国内および海外の関連団体との連絡および協力、正当な理由無く引き離された親子に対する支援、公開勉強会、講演会、宣伝活動などの開催、別居または離婚後の親子の現状に関する事例集や資料集の作成と普及など。

離婚後、子どもと面会がほとんどできていない親……

●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
昨年の「面会交流学習会」に参加させていただき、大変勉強になりました。
ひとり親支援というと、子どもと一緒に暮らしている親の目線での活動が主だったのですが、ウタリくらぶのスタッフの中には、かつて母子家庭で育った子ども当事者も参加しています。
中には、長年にわたり実の父親とは会えていないケースもあります。
子どもと暮らしていない親の話を聞いてみたいという意見がありましたが、わたしの身の回りには、シングルマザーの知り合いは多数いるのですが、お子さんと暮らしていない離婚経験のある方を存じ上げませんでした。
そんな中、偶然、新聞に「面会交流会学習会」のお知らせが掲載されていて、なんと開催前日の夜だったのですが、急にメールで参加予約をしたにもかかわらず快く受け入れていただきありがとうございました。
今日はよろしくお願いします。
それぞれの団体の会員さんは、「子どもと暮らしていない親」当事者の方ということでしょうか?

●コトオヤネットさっぽろ・カタラン菊之進さん(以下、カタラン):
子どもと暮らしていないどころか、面会がほとんどできていないほうの親の当事者の集まりです。

●親子ネットさっぽろ・佐々木泰子さん(以下、佐々木):
離婚後の親子の面会交流を求めていくことが「親子ネットさっぽろ」の主な活動です。
子どもと暮らしている側は、あまり面会交流を求めてきません。
なかなか子どもと会えていない状況辛さを感じて、共同親権を求めていくことを目的としています。

●カタラン:
子どもと会えていない親といっても、いろんなケースがあって、子どもの居場所がわかっている人もいますが、ある日突然、家から子どもが連れ去られ、いなくなっていて、居場所がわからない人もいます。

●佐々木:
もし会えているとしても、月に一回数時間とか、すごく少ない頻度と時間で、という方々が主で、全く会えていない人も多いです。

●カタラン:
当事者間の葛藤がある場合、一番問題にしているのは、司法上家庭裁判上の、調停でお互い面会交流について合意してるにもかかわらず、それを反故にしても、何のお咎めもないこと。
例えば『月一回の面会交流で合意が成立』していて、家庭裁判所がそれを認めて、それが有効でも、同居親が『会わせたくない』と言えばそれが通ってしまう状況です。
現在のシステムが面会交流の大きな妨げになっているのです。
社会が、子どもの人権を守るために、一緒に暮らしていない親との面会の機会をどう保証をしていくかというのも、大きな問題です。

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