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【ひとり親事例紹介 vol.016】 関信子さん:第3回~個人事業主として開業して……~

投稿:   更新:2018/04/28

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

行政書士という職業や、フィットネスなどの運動との両立についてお伺いしました。どうぞご覧ください。

ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方についての生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

今回お話をお伺いしたのは、北海道札幌市手稲区在住のシングルマザーで行政書士の関信子さんです。(この記事は、3回に分けて掲載いたします。)

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行政書士のお仕事について

●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
行政書士の資格を取られてからは、いずれかの事務所に所属することになるのでしょうか?

●瑠璃行政書士事務所・関信子さん(以下、関):
わたしが行政書士を目指したのは、在宅で仕事をしたいという事が動機のひとつでしたから、個人事業主として自宅で仕事を始めました。
仕事内容は、行政庁に提出する書類作成や手続きの代行をします。
行政書士法人に所属するという方法もありますが、行政書士としてのスキルを磨くために、様々な分野の仕事をしたいので、今でも個人事業主です。
仕事を一緒にやっている行政書士も個人事業主で、それぞれ独立した事務所ですが、外国人業務に専門特化した業務に関しては、協力して行っています。

●西川:
ご一緒に活動をされているパートナーとも、個人事業主同士で協力しているのですね。
事前にプロフィールとして、送っていただいていたホームページは、ほっかいどう在留・国籍相談センターでしたね。
こちらは具体的にはどのような業務をされているのでしょうか?

●関:
北海道は、外国人の就労や起業が増えています。
外国人を雇用したい、北海道で働きたい、会社を運営したい、などのニーズのある外国人に対しての在留手続き、会社設立の仕事があります。
スキー場がある地域には、土地建物を所有していて、日本で長く住みたいという外国人も多数います。
そのため、札幌の他に週に一度、倶知安にも出張しています。

●西川:
北海道は、年々外国人観光客がすごく増えていますから、接客対応のために外国人を雇用している企業も増えてきましたね。
飲食店等のサービス業でのスタッフはもちろん、投資目的で不動産物件を買っている外国人も多いようですから、契約に関わるスタッフに外国人を採用しているようですね。

●関:
そうなんです。一時期、「日本で不動産を買えばビザがもらえる」という噂が外国人の間で広まったらしく、お問い合わせが増えたことがありました。
そんな在留資格はもちろんないのですが。
外国人が日本で事業を興して、会社を運営したいという相談も増えています。

●西川:
留学や就労のために日本に住みたい方、外国人スタッフを雇いたい企業双方にとって、手続きが必要ですが、この業務をするためのお仕事をされているのですね。
行政書士であればだれでもその業務にあたることが出来るのでしょうか?

●関:
入国管理局への申請が必要ですが、在留を希望する外国人の代わりに手続きをするためには、一定の研修を受けて、「申請取次行政書士」の資格が必要です。
通称ピンクカード、という証明書を持っています。
この業務は、弁護士か行政書士がすることができます。

●西川:
さらに認可が必要なお仕事なのですね。

●関:
この外国人に対する手続きの他には、実家がお寺で、僧侶でもありますから、相続関係についても相談を受けることがあります。

●西川:
お坊さんでもあるのですね。そのために修行もありますよね?

●関:
浄土真宗では、修行ではなく、得度習礼というのですが、得度はいつかしたいと思っていました。
得度することで僧侶となるのですが、実家のお寺を継ぐわけではないので、なかなか言い出せませんでした。
弟が住職になり、父も高齢になってきたので、弟の代になったときに助けになればいいなという事で、義妹と相談をして、まずはわたしが得度をすることになったんです。
その時はまだ子どもが2歳ぐらいで、初めて子どもと離れて10日間、携帯電話も預けなくてはならず、連絡できない状態で得度習礼を受けました。
実家の寺から離れてはいますが、法事をしてほしいという知人もいて、お参りさせていただくこともあります。
お葬式は住職でないとできないので、父に駆けつけてもらったこともあります。
また、行政書士としての業務にあたる時にも、僧侶であることがご相談者さんに安心感を与えて、相談しやすいと感じていただけるようです。

●西川:
なかなか行政書士でお坊さんでもあるという方はいないでしょうから、関さんの特徴ですよね。

フィットネスとの付き合い方

●西川:
今は、本業の行政書士でお仕事をされているようですが、もともとされていたフィットネスインストラクターについてはいかがでしょうか?

●関:
フィットネスの講師業については、今はしていません。
身体を動かすことが好きなので、近所のスポーツジムに週9回通っています。

●西川:
週って7日しかないのでは?

●関:
毎日、晩御飯のあとに汗を流しに行くほか、土日祝日には午前中にも午後にも行って参加しているプログラムがあったりします。

●西川:
すごいですね、鍛えていらっしゃいますから、美しさも保っていらっしゃるのかと思いますが、運動しすぎるとお仕事に疲れが残ってしまったりしませんか?

●関:
行政書士の仕事はデスクワークで、すごく神経を使いますし、前かがみの姿勢が長時間続くと、精神的にも肉体的にもよくない状態です。
毎日運動をして体も精神と同じように疲れることで、よく眠れるのでいいですよ。

●西川:
なるほど。では、健康にお仕事をされるためにも、フィットネスクラブに通うのは必要なことなのですね。

●関:
はい、運動好きが高じて、ベストボディジャパンにも出場しました。

●西川:
知人のママさんたちで、ミセスジャパンに出場している人は何人か知っているのですが、また違う大会なのでしょうか?美容やフィットネスの先生たちや、ママ友さんなんですけど。

●関:
もしかして、その方はスポーツクラブのインストラクターや音楽関係のお仕事をしている人ですよね?

●西川:
やっぱり? さらに共通の知人がいたようですね。

●関:
ミセスジャパンとはまた違う大会です。
ミセスジャパンに関わっているトレーナーに、ウォーキングのレッスンを受けたので、ミセスジャパンの出場者の方ともお知り合いになれました。

●西川:
お仕事もされながら、趣味で続けられているフィットネスで美容と健康も保ちつつ、コンテストにも出場されているなんて、まさにスーパーウーマンですね。

ひとり親についてのアドバイス

●西川:
実際に、これからひとり親になりたい方から相談されることがあるかもしれません。
関さんならご経験も踏まえてどのようにアドバイスをされているのでしょうか?

●関:
仕事がないと自分も子どもも大変なので慎重にしたほうがいいとはお伝えしています。
わたしは仕事が定まっていない中で乗り込んで苦労をしましたので、そこは戦略的に計画をしたほうがいいです。
感情だけで突っ走らないで、と伝えます。
ただ、その方の置かれている状況にもよりますね。今すぐ命にかかわる場合、話は別です。

●西川:
関さんがお困りだった時に、相談をした窓口などはありますか?

●関:
うちの場合は、夫婦関係の修復を試みたけれどうまくいかなかったので、いろんな不安要素があってわからないところは、弁護士の相談窓口で、疑問に思うところは全部聞くようにしました。
すべてを理解し、納得してからの決断でないと、一度離婚届に判を押してしまってからでは遅いので、法テラスなどを利用して、よく調べたうえで決断する必要があると思います。

●西川:
なるほど、しかるべきところに相談に行く必要と、経済的自立が必要ですよね。

●関:
もちろん、なかなかそんなことを言っていられない状況の方もいますけど。

●西川:
関さんが離婚を経験されて、経済的自立を果たされる時に、インターネット上のロールモデルが心の支えになったように、関さんの生き方が、誰かを勇気づけるかもしれませんよね。
私個人としても、産後や加齢による体調不良は仕方がないとあきらめていましたけど、かつて独身の時にはエアロビクスやフィットネスクラブなどで、運動をして体脂肪率10%台だったことを思い出しました。
関さんのようにお仕事と健康維持のための運動を両立されているというお話を聞いて、なにかまたやってみたいと思いました。
帝王切開をしているので、どうも傷をかばってしまいがちですが、何かお勧めのプログラムはありますか?

●関:
それには、ピラティスがもともと傷病兵のためのリハビリだったのでお勧めですね。
傷めている所は動かさず、それ以外の部分の筋肉を鍛えていくことが出来ます。
体幹がしっかりして、筋肉がついて代謝が良くなることで脂肪燃焼効率が良くなりますし、ぜひ試してみてください。

●西川:
ありがとうございます。
今日は関さんから、はじめて「通称名で通学出来る」ということをお聞きして、離婚などの理由で苗字が変わることに不安を感じているご家庭にぜひ知っていただきたいと思いましたし、お仕事・子育てについても貴重な経験談をお伺いすることが出来ました。
ご協力いただきありがとうございました。

編集後記

今回は、離婚を機に通信教育で国家資格を取得し、個人事業主として開業をするという働き方を選択をされているシングルマザーさんにお話をお伺いしました。

ひとり親支援策の一つである、高等職業訓練促進給付金等事業を使うことが出来る資格は限られていますので、お住まいの自治体にお問合せをしていただきたいですが、自費で通信教育を利用して学ぶという手段もあります。

ご自身の専門分野ではないところに挑戦するということは、大変だったようですが、辛い時期を乗り越えるために、インターネット上のロールモデルがいたことが彼女の支えになっていたようです。

ウタリくらぶでは、ひとり親の働き方や生き方を、実際にインタビューしてご紹介しています。
ひとり親当事者が懸命に子育てとお仕事を両立されている姿、または支援活動に尽力をされている方の素敵なエピソードが、読者の方にとって、少し元気が出たり、勇気づけられたりすることがあれば幸いです。

また、今回はひとり親当事者ではない読者の方からのご紹介で、取材をするきっかけをいただきました。
ご縁をいただき、ありがとうございました。(ウタリくらぶ記者・西川明子

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<関信子さんプロフィール>

北海道札幌市在住、高校一年生の長男、小学校六年生の長女の母親。
京都府福知山市出身。北海道大学工学研究科量子エネルギー工学専攻修士課程修了。
株式会社ハルソフト、北海道大学工学研究科研究室秘書を経て、出産により退職。
産後の運動不足解消のために、子連れOKのフィットネスサークルを運営。
自らもエアロビクス、ヨガ、ピラティスなどのインストラクター資格を取得し、セルフケアも兼ねて指導に当たるようになる。
離婚を機に一年かけて、2013年1月行政書士試験合格、同年4月開業。
実家が浄土真宗の寺で、僧侶でもある。
行政書士として、外国人のVISAなどの渉外業務、相続手続きを専門分野とする。

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