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【ひとり親事例紹介 vol.016】 関信子さん:第2回~素敵なワーキングシングルマザーになりたい~

投稿:   更新:2018/04/25

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

経済的不安を抱えながらもこんな素敵な人になりたいという目標ができた関さんのストーリーをご覧ください。

ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方についての生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

今回お話をお伺いしたのは、北海道札幌市手稲区在住のシングルマザーで行政書士の関信子さんです。(この記事は、3回に分けて掲載いたします。)

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離婚と、子どもたちの環境について

●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
差し支えなければ、離婚の経緯についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

●瑠璃行政書士事務所・関信子さん(以下、関):
夫からの申し出でした。
私は修復を試みたのですが、うまくいきませんでした。
私たちの住む場所は変わらなかったので、子どもたちを育てる環境が大きく変わることはなかったのですが、仕事、という面ではまだインストラクターとベーグル屋さんのアルバイトしかしていない状態のままでの離婚でしたから、経済面で大変不安に感じました。

●西川:
お子さんたちを育てる環境には大きな変化はなかったのですね。
現在は、面会交流はされているのでしょうか?

●関:
元夫の実家とは親しくさせていただいていて、仕事で必要な備品の調達でお世話になっていたり、いまだに庭の木の冬囲いにお手伝いに来てくださったりしています。
子どもたちは自転車で、夫がいなくても祖父母に会いに出かけたりすることもできます。

●西川:
では、お子さんたちはおじいちゃんおばあちゃんとは変わらず関係は続いているのですね。
養育費についてはいかがでしょうか?

●関:
それについても問題なく最初に取り決めた通りにいただいています。
公正証書にしたほうがいいのではないかと考えたのですが「そこは俺を信用してくれ」とのことでした。
もともとそういう面では信頼のおける人でしたし、何かがあったらこちらは何をどうすればわかっているんだからね、ということもあって、私は公正証書にしていませんが、これから離婚を考えている方には、離婚協議書は公正証書にすることを強くお勧めします。

●西川:
離婚の際に生じるお子さんたちの環境の変化については、最小限にされていたようですね。
ひとり親のための国の支援策については、利用されていますか?

●関:
児童扶養手当をいただいています。
仕事の性質上、月収や年収の振れ幅が大きいため、収入が変動します。
昨年は児童扶養手当をいただいていませんでしたが、今年はいただくことになりそうです。
長男の高校進学の年でもありますし、奨学金の要件もありましたので、結果としては良かったのですが、私ぐらいの収入ですと、児童扶養手当などの支援が得られるぎりぎりのラインを行ったり来たりしています。
この収入ラインだと、結果的に支払いの量が増えていて、楽になっているとは限らないということもあります。

●西川:
経済的自立をされていることで、かえって金銭的な不利益につながらないよう、収入だけの基準ではない子どもたちのための直接的支援があるといいですよね。
何か心配されていることはありますか?

●関:
一番心配なのは、私に何かあった時にどうしようという事です。
仕事柄専門ですから、遺言書を作ってあります。
まだ公正証書にはしていませんが自筆で用意してあります。
もし私が働けなくなったらどうしようという不安はあります。

●西川:
以前シングルファーザーさんを取材した時にも、遺言書を作成されているとお伺いしていました。
ご自身にもしものことがあった時にお子さんを託す親戚、いろいろと管理している物事をどのように閉鎖する手続きをしたらよいかについてなど、わかるようにしてあるとのことでした。

[ウタリくらぶ内リンク]【取材してきました vol.014】えぞ父子ネット:第3回~シングルパパの家事・再婚事情~

●関:
はい、離婚をするときには親同士の話し合いで親権者を決めることができますが、離婚後に親権者が亡くなった場合、家庭裁判所が決めることになります。
候補者を誰にするのかということは、事前に指定しておくことが出来ます。
親戚を指定してあるのですが、おそらく家庭裁判所はそれではだめだという事には、ならないはずです。

●西川:
もしもの時の備えですね。
日々、一人で子育てをしている際に何か困ったこともあると思います。
たとえばお子さんが体調を崩した時などはどうでしょうか?

●関:
いまのところ、私も子どもたちも健康なのですが、うちの実家の母が京都と札幌を行き来してくれて、何かと助けてくれています。

●西川:
市内にある実家でもなかなか行き来していないという話も聞きますが、お母さんが京都と札幌という長距離でも、助けてくださっているのですね。

●関:
ご飯の支度とか、子どもたちがお友達と遊ぶのに家に来てもらうといったことも、母が来ているとできるので、子どもたちも喜んでいます。

●西川:
ご実家に戻ってこないかとは言われたりしませんか?

●関:
もちろん、何かあったら戻ってこいとは言われてはいますが、今は行政書士として仕事をしていますし、子どもたちのお友達も、わたしのママ友も札幌にいますから、まだここで頑張っています。

●西川:
では、お子さんたちが大学進学などで本州に行かれたりしたら、どうでしょうか?

●関:
子どもたちが二人とも札幌から進学や就職で札幌を離れたら、ひとりで冬を乗り切る自信はないです。

●西川:
雪かきが大変だということでしょうか?

●関:
もちろんそれもありますが、秋口に日照時間が少なくなってきた頃や、春先に真っ白の世界がどんどん灰色になっていくという季節の変化で、気持ちが落ち込んだりするんです。
もしそうなったら、実家に戻って行政書士をしようかな、と考えることもあります。

●西川:
国家資格があると、どこでも仕事をすることが出来ますよね。
では、お仕事についてもお聞かせください。

離婚をきっかけに、畑違いの分野に挑戦

●西川:
関さんご自身の経済的自立を目指される際、アルバイトでは不安だったとのことですが、どこかの会社の正社員になろうと思われる方も多いかと思います。
なぜ行政書士の資格を取ろうとお考えだったのでしょうか?

●関:
わたしは、子どもたちに「いってらっしゃい」と自宅で言ってあげられるように、在宅で仕事ができないかと考えていました。
まだ離婚という状況になる前に、行政書士の資格を取るための問題集を買ったことがあったのですが、その時は自分の分野ではないので難しそうだと感じました。
離婚をしたのは、娘が5歳の時の平成24年で、今から6年ぐらい前です。
その時に再度、行政書士の資格を取ってはどうだろうと思ってネットで検索をしていたら、シングルマザーの行政書士の方がブログを書いていて、とてもポジティブな内容を書いていらっしゃいました。
こんな素敵なワーキングシングルマザーになりたいなと思ったという単純な動機付けなんですけど。
25年に行政書士になりました。

●西川:
離婚後1年で資格を取られたんですね。

●関:
勉強はとても苦しかったです。
もともと理系なので、全然わからなくって、こんな苦しい勉強は何が何でも1年で終わらせたいと思いました。
法学部を出ている人だったら、法律的資格の中では割と取りやすいらしいのです。
通信で勉強をしたのですが、どんどん模擬試験の点数が落ちていってどうしようと思ったんですが、何とか頑張りました。

●西川:
通信授業では、なにかサポートがあるのでしょうか?

●関:
模擬試験は記述問題もあるので、添削して返ってくるんです。
それ以外はDVD教材を観て自学自習で、先生の言っていることを全部やろうと決めて、それ以外のことはやらないようにしました。
なんと六法全書を持たずにテキストを読みこむようにと。
六法全書もいろいろあるので、行政書士になってからどれを選んだらいいのかわからなかったくらいです。

●西川:
すごいですね。
先生の言うことを信じて効率的に実践をして最短距離で資格を取られたのですね。
その頑張りを後押しし、関さんをその気にさせたのは、ブログを書いていたシングルマザー行政書士のロールモデルの方なんですね。

●関:
そうです。とても美人で、半田正美さんという方です。
私が行政書士に合格した時に、「あなたのブログに励まされ、おかげで受かりました」とメッセージをしてみました。
その方は東京で行政書士をしているのですが、ご実家は関西ということで、「実家に帰る時に会いましょう」とお約束をして、実際にお目にかかることが出来ました。

●西川:
目標としていた方にお会いできたのは、きっとご縁があったのでしょうね。
関さんはもともと聡明な方ですが、別分野に大人になってからチャレンジされるのはとても大変だったと思います。
それを1年でやってのけて、経済的にも自立されていますから、素晴らしいですね。

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<関信子さんプロフィール>

北海道札幌市在住、高校一年生の長男、小学校六年生の長女の母親。
京都府福知山市出身。北海道大学工学研究科量子エネルギー工学専攻修士課程修了。
株式会社ハルソフト、北海道大学工学研究科研究室秘書を経て、出産により退職。
産後の運動不足解消のために、子連れOKのフィットネスサークルを運営。
自らもエアロビクス、ヨガ、ピラティスなどのインストラクター資格を取得し、セルフケアも兼ねて指導に当たるようになる。
離婚を機に一年かけて、2013年1月行政書士試験合格、同年4月開業。
実家が浄土真宗の寺で、僧侶でもある。
行政書士として、外国人のVISAなどの渉外業務、相続手続きを専門分野とする。

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