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【ひとり親事例紹介 vol.015】本多真弓さん:第2回~病気になってから後悔しない選択をするようになった~

投稿:   更新:2018/03/08

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

『自分のリハビリにもなるかも』そんな風にエステのお仕事に興味を持った本多さん。そこからサロンをもつに至るまでのお話をお伺いしました。

ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方についての生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

今回は、北海道札幌市在住のシングルマザー、POLAエステサロンPeco×RYオーナー・本多真弓さんに、お話をお伺いしました。(この記事は、4回に分けて掲載いたします。)

←【第1回~未婚の母という選択、難病との闘い~】を読む

第3回~車いすの方でもお仕事ができる環境をつくりたい~】を読む→

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今のお仕事に巡り合うまで

●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
今のお仕事、POLAレディさんには、病気になられてからすぐに始められたのでしょうか?

●POLA THE BEAUTY エステサロンPeco×RYオーナー・本多真弓さん(以下、本多):
いいえ、26歳の時に出産してから、POLAのお仕事を始めたのは31歳でした。
ちなみに、今は、POLAレディから『ビューティーディレクター』という名称に変わりました。
今の仕事に巡り合うまでの間、病気になった後に以前カフェで働いていた経験から、ケーキのプレートを作ることなどができたので、飲食店でホールの接客業ということを、少しやっていました。
そのうち足がだめになってしまい、立っていられなくなってしまったので、そこを辞めざるをえなくなりました。
その後はあるイベント会社で事務のお仕事をしました。
医学会だけを運営している会社だったので、お医者さんたちを会場に案内する文面を作ったり、論文に表記されているものを直したりするデスクワークでした。
それこそ片手でもできるようなお仕事でした。

●西川:
お身体の様子を見ながら必要に応じてお仕事を変化させてきたのですね。
リハビリや検査のための通院も続けていらっしゃったんですよね?

●本多:
リハビリの先生に筋肉を動かすことを習っているのですが、月に一、二回、病院だとできるんですけど家だと続かないんですよ。
特に事務仕事についていた時には、筋肉が落ちてしまって再発の頻度が増えてしまったりして体調があまり良くなかったんです。
それで、『リハビリを毎日やれないと駄目だよな』、『もしこれが仕事だったら毎日やるんだけどな』、と思ったんです。
でもスポーツジムのトレーナーができるわけではないし、と考えていたら、ふと、リンパマッサージ、が思い浮かんだんですね。
ゆったりしていて自分にもできそうと思ったんです。
そんなときに、求人広告をみて、未経験でも大丈夫、研修も資格も無料で受けられるから大丈夫というPOLAのエステサロンの求人を見つけました。

●西川:
それが、今のお仕事だったのですね。

POLAオーナーとの運命的な出会い

●本多:
ちょっと前まで、知り合いの飲食店でライブをやるときに、マスターが演奏をしているときだけ、飲み物を作るというお手伝いをしていたことがありました。
そのお店にPOLAの宴会が入ったことがあり、一度、支店長の名刺をいただいたことがあったんです。
その時に、お孫さんが私と同じ病気だとおっしゃったんです。
まだ5歳だというので、まさかと思ったんですが、可能性は0ではありません。
その時には特にお仕事に誘われたわけではありませんでした。

●西川:
求人広告を見ていたら、その支店長のお店だったと。

●本多:
名刺をいただいた時の苗字を覚えていたので、あの方だと気が付きました。
実際にお伺いして、お仕事を始めようと決めました。
ご縁だと思います。
お孫さんの病気のこともあり、親身になってくださいました。

●西川:
ここで本格的にPOLAのお仕事をされていくわけですね。
娘さんは保育園に通われていましたか?

●本多:
はい、もう3、4歳になっていましたから保育園に通っていました。

●西川:
最初は研修などのお勉強が続きますよね。
実は私も10年以上前に、子連れでとある化粧品会社のエステサロンを兼ねた営業所をやろうと思ったことがあったんです。
登録金のようなまとまったお金を用意しなくてはいけませんでしたし、研修や会議などに行くために子どもを一時保育に入れなくちゃいけない、おまけに新商品が出たとか、練習に使うから材料費がかかるんだなどと、どんどん出費が増えていきました。
稼ごうと思っているのにどんどん貯金が減っていくという、本末転倒な状態が続きましたね。

●本多:
本当ですか? POLAは先ほどの求人広告にもありましたように、研修も無料で材料費もかかりません。
もちろん商品の買取もなく、新商品は現品がサンプルで入ってくるので、皆で試してみることが出来ました。
もちろん自分で使う分は買うのですが、収入を得るために働こうと思っているのに、出費がかさんだら続かなくないですか?

●西川:
はい、コスメオタクが高じて、美容業界に進出しようと思いましたけど、夢破れてしまいましたね。

●本多:
そうだったんですね……。
研修も、その人の働き方に合わせたカリキュラムに組み立てることが出来ます。
本社は大通にあり、5日間研修にいかなくてはなりませんが、例えば小さいお子さんを抱えている人で長時間続けて受けられない方は、いける時に必要なものをパズルのように組み立てることが出来る仕組みになっていました。
先ほどの江別から来ていた彼女のように、まだ保育園が決まっていないような段階でしたら、無理なく子連れでできるところから、皆でサポートしているんです。

●西川:
そうですね、彼女の赤ちゃんはずっと本多さんが抱っこして待ってくれていましたものね。
でも研修期間は、収入が0ですよね? その時は辛くありませんか?

●本多:
実は、最初は固定給のような制度があるんです。
一か月にどのぐらいの働き方ができるかによってコースがあるのですが、5万円くらいから20万円ぐらいのステップがあるんです。
まじめにやりたい人を支援する制度で、最初はもちろんお客様が0なので、収入が安定しないと不安じゃないですか。
そういうところも会社に支えてもらって、助かりました

[リンク]POLAビューティーディレクター・サポートシステム

●西川:
研修も無料で、その上、お給料まで出るとは充実のサポート体制ですね。
お仕事のスタートアップの時に、集中してスキルを得ることが出来ますし、施術が上手になったり、お客様に恵まれたりしていくと、どんどんお仕事が楽しくなりそうですよね。

サロンオーナーになるまで

●西川:
本多さんは、今はあの札幌市中心部のビルにある店舗、そして地元の駅直結のビルの店舗、その他いくつかのお店を経営するオーナーさんになられていますが、そのための道筋を教えていただけますか?

●本多:
はい、しっかり技術やお客様を得て、働けるということを1年間、会社に審査されるのです。
お店のトップとして運営できるかをしっかり見られます。
わたしはこのお仕事を始めて3年たった時にオーナーとして認められました。

●西川:
先ほど、どんなお仕事をしてもなんとか稼いでいける自信があった、とおっしゃっていましたが、ご病気と体力の限界でどうしても物理的に難しい時もあったかと思いますが、POLAのお仕事はとても本多さんに合ったのですね。

●本多:
なにせ、最初のきっかけが『自分のリハビリにもなる』ですからね。
自分のためにもなり、お客様に美と健康についてのご提案もでき、収入にもなってとても楽しいお仕事です。
わたしは、病気になってから『これをやっておけばよかったな』と後で後悔するのが嫌になりました。
だって、いつまた車いすの生活になるのかわからないのです。
『明日でいいか』
『ちょっとやってみたいけどまた今度』
『わたしには無理』
そういう出来事を作りたくありません。
後で後悔するぐらいだったら、やってみて失敗したほうがいいです。

●西川:
それは、ご病気ということもあるかと思いますが、誰しもいつ何時なにがあるかわからないということはわかっていながらも、なかなか行動にはうつせないものです。
それを本多さんは実践していらっしゃいますよね。

●本多:
それをすごく感じるようになったので、うちで働いてくれている方や、迷っている方にも、最初はやったことのない仕事だったら自信ないじゃないですか?
でも、『とにかく、やってみたほうがいいよ。やってみて向いていないならいつでもやめることが出来るから。』と伝えています。
これは、金銭的な無理な投資をすることもありませんし、もしやる気とそのための時間があるなら、やってみる価値があると思っています。

●西川:
無理なく始められるならやってみる価値がありますね、このお仕事はPOLAの社員になるという形態ですか?

●本多:
委託販売制度という形式をとっていて、それぞれ個人事業主なんです。
でも、商品は買取する必要がなく借り受けているので、もし売れたら売り上げを立てるという無理のない運営ができるのです。
また、賞味期限のあるような商品は交換をすることもできるんです。
その個人事業主の中で、お店を運営しているオーナーという役割を私はさせていただいています。

●西川:
POLA本体からすると、全国隅々の地域まで、自社のサービスを届けてくれるビューティーディレクターが働いてくれる。
働く側は、自分のライフスタイルに合わせて働き方を柔軟に変えていくことが出来る、という仕組みですね。

●本多:
しかも、こういう方はだめという制限はないんです。
私が最初に出会った支店長はもう70代ですが、現役でエステをしているんですよ。
一生働こうと思えばできる仕事です。
また、20代前半の若い方からもチャレンジすることもできます。
私のお客様も幅広い年齢の方がいらっしゃいます。

●西川:
本多さんの明るい笑顔が素敵なキャラクターなら、ご年配の女性にも人気ありそうですよね。

●本多:
そうそう、神経痛のあるおばあちゃんのお客様には、私も経験者ですから、『こういうことをしたら楽になったよ』と病気つながりの話題もできるので、お客様にも親近感を持っていただいているようです。

●西川:
そこは、本多さんのピンチをチャンスに変えるというお人柄が感じられますね。
そういえば、思い出したんですけど、私は、コスメは大好きなんですが、お客様にメイクアップをすることや、エステの手技をするのがどうもうまく出来なくって、それもあって断念してしまったということもありました。

●本多:
実は、お身体が不自由など、いろんな事情でエステができない方には、別の働き方も用意しているんです。
たとえば、店頭販売で、札幌だと地下街にあるオーロラタウン店では、通りすがりのお客様が出入りすることが出来るお店になっています。
そこで、スキンチェックや、肌診断をもとに商品をご提案するという、エステを伴わないお仕事の仕方もあるんですよ。

●西川:
そうなんですね。

●本多:
いろんな働き方がある中で、今は技術が進歩して、何でも機械化や自動化する世の中じゃないですか。
でも、もちろんシステム的に便利になっているところもあるんですが、基本的にお客様とビューティーディレクターが一対一で寄り添うということは崩さない、ということができるお仕事です。
だって、化粧品はネットで買うこともできます。でも、それだけではない、人とのつながりが大事なのです。
それをまだ、やらせていただける会社に、感謝しています。

●西川:
そうですよね、先日も、うちの長男がニキビに悩んでいたので、通販で化粧品のお試し品を一度注文したら、頼んだ覚えがないのに定期購入コースで毎月送られてくるシステムだったのでびっくりしました。
なんでも自動化の時代ですが、それもちょっと寂しい感じですよね。
結局長男には合わなかったようなので解約をしてしまいました。
その商品を試してどう生活が変わったか、何で困っているのかなどについてちゃんと話した上で納得して使いたいと思いました。

●本多:
PCで作った書類の中に、少し手書きの文字があるだけで安心しませんか?
あえてそこをし続けることが出来るのが嬉しいし、続けていきたいと思いますね。

●西川:
先ほどの江別の彼女も誇らしげにおっしゃっていましたけど、会社のシステムだけではなく、お取り扱いしている商品についての自信もお仕事のモチベーションアップにつながっているでしょうか。

●本多:
そうですね、彼女が紹介した雑誌のコスメ人気ランキングで1位に輝いたのがPOLAの商品、ということですよね。
それだけ多くの方に愛されている商品があるということももちろん、うれしいことですし、業界初、世界初の商品もありますし、お客様のために商品の安全性を保証されているものしか販売しない、一つの商品を開発するために10年もかけていることもある、セミオーダー品のようにちょっといいお値段がするものから、最近は10代のお客様でもお求めやすい価格の商品ラインも展開していて、それも高品質でご提供しているという会社に対しての信頼感もあります。

●西川:
本多さんは肌が弱く、どんな化粧品でも使えるわけではなかったということも聞いたことがありますよね。

●本多:
もともとアトピーだったので、お仕事とはいえ、自分も安心安全で使うことのできる良いものに出会えたということも、うれしいことの一つです。

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【ひとり親事例紹介 vol.015】 本多真弓さん:第3回~車いすの方でもお仕事ができる環境をつくりたい~」に続く…

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<本多真弓さんプロフィール>

北海道札幌市在住、小学校6年生の長女、両親、祖父の四世代と暮らす未婚の母。
POLAザビューティー札幌アスティ45店、エステサロン Peco×RYショップオーナー。
産後一年以内の26歳のときに、難病『多発性硬化症』と診断され、入退院を繰り返しながら病と闘い、一時は車いすの生活になりながらも、バーテンダー、カフェ店員、事務員などを経て、『リハビリ』と経済的自立の両立が可能なエステサロンの世界に飛び込む。
JR札幌駅前という好立地のビル内、地元のJR手稲駅前のスーパーが入る商業施設など、四店舗を経営する。

【参考リンク】

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【ひとり親事例紹介 vol.015】 本多真弓さん:第1回~未婚の母という選択、難病との闘い~

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【ひとり親事例紹介 vol.015】 本多真弓さん:第3回~車いすの方でもお仕事ができる環境をつくりたい~」に続く…

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投稿:   更新:2018/03/08

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