ひとり親家庭のための、ウタリくらぶ

ウタリくらぶでは、ひとり親家庭に役立つ情報をお届けします。

【ひとり親事例紹介 vol.013】 井藤美恵子さん:第3回~これからのお仕事とメッセージ~

投稿:   更新:2018/02/16

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

お子さんのために努力を積み重ね、その出会いをもとにご自身のお仕事にまで発展させてきた井藤美恵子さんへの取材の最終回です。どうぞご覧ください。

ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方についての生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

今回は、北海道札幌市在住のシングルマザー、ポテンシャル ジーニアス代表・井藤美恵子(いふじみえこ)さんに、お話をお伺いしました。(この記事は3回に分けて掲載いたします。)

←【第1回:~離婚と事実婚の解消~】を読む
←【第2回:~子育ての悩みをきっかけに得た学び~】を読む

***

学びを得て、仕事にする

●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
お子さんのアレルギー症状改善のために、食事療法や自然療法を実践されてこられたお話をお伺いしてきました。
ほとんどの方は、自分と子どものために実践することだけに満足をしてしまい、そこで終わってしまうことがほとんどですが、井藤さんは、講師としてお仕事にもされていますよね。
なぜ、お仕事にされようと思われたのでしょうか?

●ポテンシャル ジーニアス代表・井藤美恵子さん(以下、井藤):
最初は子どもの症状が良くなるためのセルフケアとして学ぼうと思ったんです。
でもホメオパシーについて知れば知るほど、哲学があって、こんなに深いんだと思ったんですよ。
英語が出来たこともあり、原書のコピーをいただいたり、『本を読むのが好きそうだから』と、先生の翻訳した本をもらったりして、読み進めていくうちに、とても素晴らしいと思って、自分のためにも学びたいともいました。
病気に何故なるのか、何故治るのか、といったことに気づき始めて、最初の育児の時にカウンセリングを学んだりしたこともあったのでとても心に響きました。
次第に、『こんなすごいことを自分の為だけに学んで知っているだけではもったいない。アレルギーの子も増えているので、必要としている人に伝えたいと思いました。
いいものがあって自分で経験したら、誰かに伝えたくなりますよね。その思いが強かったです。

●西川:
お仕事や幼いお子さんを抱えながら、どのように勉強をされたのでしょうか?

●井藤:
入学したのは、ハーネマンアカデミー・オブ・ホメオパシーです。
その当時、北海道には学校がないので、通信で学ぶことが出来ました。
DVDが送られてきて、子どもが寝ている間に見て勉強をしましたね。
医療者ではないのですが、臨床というか実際に人と対話しながら学ぶカリキュラムのために、3年生、4年生のときには、母や夫に協力をしてもらい、子どもを預けて東京に通いました。

●西川:
北海道で学べるところがなかったのは大変なご苦労をされましたよね。
では、他にホメオパシーについての活動をされていた方はいなかったのでしょうか?

●井藤:
他の協会に所属している方は数名、セミナーをしたり、助産院でセルフケアとして取り入れているという話を聞いたことはありました。
私の通った学校出身の人は、北海道では私が初めてでした。

●西川:
そういえば、札幌で開業している助産院で、ホメオパシーを扱っていると聞いたことがあります。
ある知人は、そこで自宅出産をしたのですが、普段から薪ストーブやオーガニック食材を使って生活をしているのに、生まれてきた赤ちゃんが、結構ひどいアトピーだったんです。
彼女はこんなに気を付けているのに、どうしてなんだろうと思ったことがありましたね。

●井藤:
皆、何か解決する課題をもって生まれてくると言われていますからね、その親子にもいろんな課題があるんでしょうね。

●西川:
もし、課題を解決するための使命があるなら、きっとその能力があるから与えられるんでしょうかね? 先ほど話をした、アトピーの子どものいるわたしの妹は、実は栄養士だったんです。
それで除去食や食事療法を、専門知識を持ったうえで取り組むことが出来ています。
大豆のアレルギーもある子なので、味噌や醤油なども市販の調味料が使えずに代替食品を使ったりしているのです。
同じ親から生まれたきょうだいですが、わたしだったらとてもできないということもやってのけています。
でも、子どもの具合が悪いとか、大変な課題ですよね。

●井藤:
わたしも娘のときには、マクロビはやっていたけど、何を食べてもなんともない子だったんですが、息子はそうではなかった。
でもそのおかげで、ホメオパシーに出会ったり、心と体のつながりを学んだり、イメージトレーニングが出来たりと、今の仕事にもつながっているから、なにがきっかけになるかわからないですよね。

●西川:
そういった苦労や逆境の中、学びを得てお仕事にされているというのは、本当に努力のたまものですよね。
二度の別れの決断でもそうですが、井藤さんの強い意志や決断力が感じられます。

今後のお仕事について

●西川:
今現在のお仕事は、どこかの会社に勤務しているのでしょうか?

●井藤:
個人として活動をしているので、勤務しているわけではありません。
いくつかやっている仕事があって、モティベーション向上プログラムのSMIについては、エージェントとして所属はしている会社があります。
ホメオパシーは、いままで200名以上の方にセッションをしてきたクライアントがいるので、セルフケアの相談やレメディが欲しいといったご連絡が来たりして対応を続けています。
いまは、不特定多数の方に対するセミナーではなく、ご要望があれば、プライベートレッスンを主にしています。
あとは、ファスティングの仕事もあって、植物性発酵ドリンクをお勧めしています。
ファスティングとは、断食のことですが、固形物を体に入れないのが目的で、内臓を休ませてデトックスをします。
水しか飲まない断食で何も食べずに栄養が取れないと体調に支障が出てきますので、バランスよく栄養素が入っているドリンクを飲みながらファスティングをしましょうというものです。
これもマクロビの先生から教えてもらって、自分でやってみて良かったので、ミニ講座をやったりして皆さんにお伝えしています。
あとは英語のプライベートレッスンと、専門学校の非常勤講師も少しやっています。

●西川:
もし井藤さんの提供しているお仕事に興味がある方はどのようにアクセスしたらよろしいでしょうか?

●井藤:
たいていはブログやフェイスブックを読まれて連絡をくださるか、ご紹介や口コミでお客様が集まってくださっています。

●西川:
今後は地元の北海道で活動を続けられるのですか?

●井藤:
札幌は生まれ育った町で、ちょうどよい大きさで動きやすかったり、知り合いが多いなど私にとっては住みやすい場所です。
全国に知り合いがいるので、お仕事については、必要としてくださる方のもとへ、どこへでも行きます。

プレシングルやシングルマザーになった方にメッセージ

●西川:
ウタリくらぶは、ひとり親支援サイトなので、読者の方はひとり親予備軍のプレシングルさんや、すでにひとり親として生活をしているシングルマザーさん、シングルファザーさんがいらっしゃいます。
もし、井藤さんの元に当事者の方が相談にいらっしゃったら、どのようにお声をかけますか?

●井藤:
別れる原因ってそれぞれあると思うんですけど、私自身も『別れたら子どもがかわいそう』と思って、踏み切れないということがすごくありましたね。
でも辛くて悶々としていたらすごく良くない。
子どもの年齢にもよるんだけど、ある程度理解できるんだったら子どもに話をして、その人自身が本当に幸せに活き活きと生きられるための選択をされたらいいと思います。
子どもは自分のために我慢して、辛かったりイライラしたり、不幸そうにしているのを見るのはとても辛いのです。わたしは娘にそう言われました。
たとえ別れても、お互いいつでも会える関係になっていたら、親子としての絆を保っていけるから、そういう関係を作ることが出来るんであれば、本当に自分が幸せになるためにできることを考えたらいいと思います。
経済的な部分は大事ですから、自立するためにどうしていくかもしっかり考えて行動されて行ったらいいのではないかと思います。

●西川:
経済的な自立に不安を覚えて、ハードルになっている人も多いと思います。
自身のこれからの人生の幸せと、経済的な自立の実現はセットになっていますよね。

●井藤:
ひとり親のための手当もありますし、当面の間しのげれば何とかなります。
今では多様な働き方があって、正社員、派遣社員、パートなど、意外と選択肢もあるし求人も探せばたくさんあるんです。
私は独身の一時期正社員だったこともありますが、結婚してからはずっとフリーでした。
自分の力を試したいという気持ちが強く、自分次第だったんですけどね。
皆さん、それぞれ能力があるのに、できないと思わされているだけなんです。
そういった思考の制限を取り払って、自分の人生をしっかり生きたいという目標を持っている方たちを、モティベートしていきたいなと思っています。
誰しも能力があるんです。

●西川:
きっかけや、やり方がわからないんですよね。

●井藤:
以前は毎月経済的に不安だったけれど、まだまだ発展途上とはいえ、もし息子に大学に行きたいと言われたとしても、ちゃんと行かせてあげられるようにやっていくんだと思えることが、自分にとってもすごくありがたいことです。

●西川:
井藤さんのもともとお持ちの多彩な才能がある中で、何か問題を抱えた時にも情報を求めようと手を伸ばして情報に対するアンテナを高くしていたので、必要な情報や出会いがやってきていますよね。
また、ご自分で実践されるだけにとどまらず、やってみて良かったことを広める活動をしていらっしゃるのですね。
困難に立ち向かう強い意志と、選択をするときには潔い決断力がすごく感じられました。

●井藤:
本当に必死だったからね、子どものことに関しては。
調べたり人に聞いたりとか動きますから、結果、必要な情報に出会えますよね。

●西川:
では、閉じこもって悶々としていないで、とにかく動いてみることがチャンスをつかむためのきっかけになるでしょうか。

●井藤:
わたしも相談するのも苦手だったし、助けてというのも苦手でした。
でも、そういう殻を破って、困っているんだ、教えてほしいんだと身近な人に思い切って聞いてみてください。

●西川:
実践されている井藤さんからの言葉はとても説得力がありますね。
わたしもパワーをもらって勇気が出ました。
今日は、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

編集後記

今回は、ご自身のもともと持っていたスキルを活かしてお仕事と子育てを両立されていく中で、夫婦関係や子育てに置いての悩みを抱えたときに、ご自身が学び、実践することで道が切り開かれてきた、女性起業家のお話をお伺いしました。

お子さんのいのちに関わる病気に接するとき、できることなら自分が変わってやりたい、やれることなら何でもやってみたいと思うのが親心です。

家計を支えるために働きながら、それを仕事にするまでに学ぶという決断は、誰にでもできることではないかもしれませんが、『本当に必死だった』という言葉に象徴されるように、なにかを成し遂げるという強い意志を持った時に、人は目標に向かって一歩進むことが出来るのではないでしょうか。

ひとり親になったことをきっかけに、より専門性の高い職業に就くために、国の支援策である自立支援を利用して学びを深めて資格を取るという方法もあります。
また、正社員という道だけにこだわらず、ご自身の持てる環境を生かして、時間や場所を吟味して働くという選択肢もあります。

少し前に支援者の方に聞いたのですが、動ける時間の中で、より時給が高い方、より効率的な働き方を求めていくという方法で、職種に対する偏見を乗り越えて、立派にお子さんたちを育てている方もいらっしゃるとのことです。また、子どもといる時間をなるべくたくさん取ることを幸せと感じる方は、限られた経済力の中で、うまくやりくりしていく方法を身に着けたり、子どもにも自立することについて早期から教えていく方法もあると聞きました。

もしかしたら、相談した方によっては『自立するのは難しいですよ』『ブランクがあれば再就職できませんよ』と言ったネガティブなアドバイスをされるかもしれません。
でも、『絶対に自分の力で自立したい』という確固とした目標があれば、そのような意見は横に置いておき、次に自分の求める情報があるところを探して進んでみませんか? ひとり親として、様々な支援策も必要な時に上手に使いながら、お子さんたちとご自身の幸せのためによりよい生活ができるための情報はきっとあります。

ぜひ、あきらめないで、周りに求め続けてください。解決策は見つかります。(ウタリくらぶ記者・西川明子

***

ウタリくらぶの取材記事一覧へ

井藤美恵子さんプロフィール>

すでに独立している22歳の長女、中学2年生の長男の母親。離婚と事実婚の解消を経て、現在長男と二人暮らし。
北海道札幌市出身。ポテンシャル ジーニアス代表。ホメオパス。SMIジャパン公認エージェンシー(株)リバティー福岡 札幌オフィス モティベーター。
20代をカナダ、アメリカ、フランスで過ごし、帰国後、生活情報誌等で取材執筆20年のライターとしての実績を持つ。
はじめての子育てで多くの悩みを抱え、カウンセリングを学び、子育てのサポートグループを立ち上げ、2人目の子どものアトピー、食物アレルギー、喘息をきっかけにマクロビオティックや食事療法を実践し、代替医療を模索しホメオパシーに出会う。
「誰もが可能性を秘めたいのちの天才」をテーマに、出会った方の無限の可能性を引き出すモティベーターとして活動している。(引用:Amebaプロフィール モティベーター井藤美恵子

【参考リンク】

【ウタリくらぶ内関連リンク】

【ひとり親事例紹介 vol.013】 井藤美恵子さん:第1回~離婚と事実婚の解消~
【ひとり親事例紹介 vol.013】 井藤美恵子さん:第2回~子育ての悩みをきっかけに得た学び~

***

ウタリくらぶの取材記事一覧へ

投稿:   更新:2018/02/16

カテゴリー:北海道 札幌市 離婚・別居 地域別情報 特集記事

ウタリくらぶに記事掲載をご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡下さい。

その他、制度改正等に伴い掲載された内容が最新のものと異なる場合などお気づきの点がございましたら、お手数ですが同様にお問い合わせフォームよりご指摘頂けますと幸いです。

ひとり親家庭の方々に役立つ情報発信に、皆様のご協力をお願いします。