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    【ひとり親事例紹介 vol.007】 珠帆 美汐さん:第3回~奴隷状態から、大黒柱へのスタート~

    投稿:   更新:2017/08/01

    カテゴリー:北海道 家族関係 育児・教育 地域別情報 特集記事

    苛酷な環境、お仕事の状態はどうだったのでしょうか。シンママも、シンパパも、プレシングルの方も、これから結婚する方も、、、きっと参考になることがあると思います。

    ウタリくらぶでは、実際にひとり親当事者や支援者である方にもインタビューを重ね、家庭生活や子育て、働き方について生の声をお聞かせいただき、読者の皆様により身近な情報をお伝えしています。ウタリくらぶ担当記者・西川明子です。

    これまで、取材活動を通じて、
    ひとり親当事者の方には、日々の子育てやお仕事などの実態について、
    また、ひとり親を対象に含む支援活動をしている団体や行政の担当者の方には、ひとり親自身や子どもたちへ様々なアプローチを通して支援をしている様子について、直接お話をお伺いしてきました。

    さて、今回お話を聞かせていただいた珠帆美汐(たまほ みしお)さんは、上記のどちらにも当てはまらない方です。
    しいて言えば「プレシングル」さんである、ということでしょうか。
    または支援者側に近い側面もあるかもしれません。

    第一回目は取材のきっかけ、パートナーとの出会いについて掲載しました。
    第二回目は、結婚して憧れの田舎生活スタート、その実態とは……? を教えてくださいました。
    今回は、無人島の中の一軒家とでもいうような過酷な環境の中、得意なことをお仕事にするべく学ぶところまでを掲載します。ぜひご覧ください。(この取材記事は6回にわたって掲載します。)

    ***

    奴隷状態から、大黒柱へのスタート

    ●ウタリくらぶ記者・西川明子(以下、西川):
    そんな中、ご自分が外でお仕事をするきっかけはなにかありましたか?

    ●珠帆美汐さん(以下、珠帆):
    とにかく誰かがお金を稼がなくてはならなくて。
    家の建築資金は遺産が転がり込んできたのを充てたのですが、家族の生活資金をそこからずっとは賄っていけないし、旦那の家具工房が軌道に乗るのはいつになるのかわからない。
    キロロ経理事務のパートをしたことがありました。
    フルタイム勤務で手取り10数万円程度、子どもの教育費とかを考えても焼け石に水でした。

    ●西川:
    小さい村ですから、働く場所も限られてそうですね、リゾートか、役場か、農家か。

    ●珠帆:
    そう。
    少ない選択肢しかない中で選んだので、仕事が楽しくなくて叱られてばかり。
    人間関係がうまくできずに、その当時対人恐怖症がひどくて、軽くいじめられてしゃべることができないから、電話受付もうまくできない。
    一年続けても時給が10円アップぐらい。
    もう将来がないなと、これを一生続けるなんてとぞっとしました。
    これがわたしの人生か
    お金がないから帰省もできないので親きょうだいや友達に会えない。
    たまに出かけたら缶ジュース買うのも悩みまくって、結局水飲み場。
    こんなお金がない生活、もういやだとおもったんですよ。
    追い詰められて、何か自分の得意な仕事をしていきたいと、絶対そうしてやる!と思った時期があったんです。
    1999~2000年ぐらいに。

    得意な仕事をしたい!

    ●珠帆:
    そういう時に天の助けがあるもので、実の姉が四国に住んでいて築百年ぐらいの古い農家に嫁いでいたんです。
    姉は医者としての仕事をしながら、家を改築したいということになり、四国にも腕のいい職人さんがいるでしょうに、うちにその仕事を頼めないかと言ってくれたんですよ。
    ついでに住み込んで姪っ子の面倒を見てくれたら助かるしと言われました。
    四国に3年半、移住してその仕事をしました
    姉はきちんと仕事の対価を支払ってくれましたし、結構な収入になりましたから、「これで勉強ができる」と、大阪に行ってコーチングの資格を取り、東京へ通ってタロット占いの勉強をしました。
    姫路の実家も近かったので孫の面倒を見に母に来てもらうことができました。

    ●西川:
    ご主人様の反応はいかがでしたか?

    ●珠帆:
    最初は反対しましたね。
    その勉強をして、本当に仕事があるのかと。
    その時に、「わたしはあなたの踏み台じゃない。あなたが家を建てたい時に手伝ったのは、今度わたしが仕事をするときにはあなたが手伝ってくれると信じたからだ。私は私の人生を生きたい」と伝えました。
    旦那はグサッと来た感じで、黙って考えて、全面的に協力するといってくれました。

    ●西川:
    四国にいるときにそのタイミングが来てよかったですね。
    ちょっと気になったんですが、人と話すのが苦手とおっしゃっていましたが、カウンセラーって一対一で話をすることが多い職業ですよね?
    そのあたりは大丈夫だったんでしょうか?

    ●珠帆:
    小さい時から一対一で深い話をするのは得意だったんです。
    「今日のお天気は」のような事務的な浅い世間話とかは逆にとても苦手。
    自分の内側の答えを探すのも聞くのも得意なんです。
    というのも元から心理学に興味があって、父が精神科医だったので、本を読む環境に恵まれていたり、カウンセラー養成講座に行ったりとかよくしていたんです。
    そういうところに参加すると、これは自分にすごくは向いているとよくわかるんですよ。
    勉強しあいっこする仲間に、「すごいね」と言われたり、先生に質問されて発表したら「さすが」と褒められたりして、この仕事が向いているのは知っていたんですよ。
    もし「昨日のあのテレビ番組どうだった?」みたいな会話があったとしても、「わたしはおもしろくなかったのですが、あなたはどのあたりが面白かったのですか?」みたいな返事をしてしまったりして。
    深くて濃いコミュニケーションは得意

    ●西川:
    なるほど、心理学やカウンセリングに興味を持つような家庭環境にあったのですね。

    ●珠帆:
    中学生の時から父の蔵書のフロイトやユング、精神医学会の学会誌とか読んだりして。
    おもしろいんですよ、事例がたくさん載っていて熟読していました。

    ●西川:
    中学生の時でしたら、心理学はちょっと暗いテーマですよね。

    ●珠帆:
    だから友達が全然いなかったですけどね。

    ***

    【ひとり親事例紹介 vol.007】 珠帆 美汐さん:第4回~人に雇われるのではなく、起業~」に続く…

    <珠帆 美汐(たまほ みしお)さんプロフィール>

    兵庫県姫路市生まれ、早稲田大学卒。大学卒業と同時に結婚、北海道余市郡赤井川村に移住。
    専業主夫と三人の子どもの母親。
    家庭を養う大黒柱として、パーソナルコーチ、タロット占い師として活躍している。

    【参考リンク】

    【ウタリくらぶ内関連リンク】

    【ひとり親事例紹介 vol.007】 珠帆 美汐さん:第1回~既存の価値観に捉われないカタチ……パートナーとの出会い~

    【ひとり親事例紹介 vol.007】 珠帆 美汐さん:第2回~都会から北海道へ移住・理想と現実の違い~

    ***

    【ひとり親事例紹介 vol.007】 珠帆 美汐さん:第4回~人に雇われるのではなく、起業~」に続く…

    投稿:   更新:2017/08/01

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